オバケのQ太郎(2)

オバケのQ太郎 2 (藤子・F・不二雄大全集)

オバケのQ太郎 2 (藤子・F・不二雄大全集)

海外遠征も多数、物語が一気にスケールアップした2巻。Qちゃんの親戚も初登場。

  1. ネプチャ王子:いきなりQちゃんの笑える独白から始まる。ネプチャの王さまに気に入られ、王子になってほしいとまで言われたQちゃんだが・・・。最後まで結構クールなあしらいを見せる。続編もこの後で。
  2. 魔法のやかん:Qちゃん、友達と言うより完全に正ちゃんの召使いになってるな。別に断って帰ることもできるのに、ご主人の命令にきちんと従おうとするQちゃんが妙に律儀。
  3. 戦争はおわったのに:戦後20年当時の時代を感じる名作。南の島に出かけて、そこで太平洋戦争が終わったことに気づかずに戦いを続ける日本軍と米軍の元兵士達と出会う。これが描かれた当時、実際に横井庄一とか小野田寛郎とか日本兵が各地に潜伏してたんだよなあ。横井さんが帰ってくるのはこの8年後。
  4. カゼきらい!:カゼにやたら怯えるQちゃんが可愛い。もうカゼなんかこわくない♪はついつい読みながら口ずさんでしまう。
  5. バイオリンで倒せ!:増刊掲載の長めの話。なぜかバイオリンに凝るQちゃん。後半は武器密輸団と正ちゃん&Qちゃんの全面対決・・といってもパーマンのようなシリアスな話ではない。やせてたからよかったネタが何故繰り返し登場するのか・・。
  6. 為左衛門の秘宝:おなじみの宝さがし話。財宝のために神奈川まで(なぜか電車で)出かける。あちこちにタライ回しにされ、結構動きのある話。最後、本当に全部受け取ったとすると300万はありそうだが・・・。
  7. ニコニコ運動:街のキチガイ・・もとい変な人たち。話中にいわゆるキチガイが登場するのだが、セリフは軽く修正されるも絵はそのまま。絵はいいのかよ。最後は妙にうまくまとまったなあ。
  8. おれは山男:スキーで遭難して転がり込んだ家にいたのは・・。腹減りすぎてQちゃんのおしりにかぶり付く正ちゃん。大丈夫か。
  9. イヌに強くなろう:イヌに強くなりたいQちゃんが一人で延々とボケをかましまくる。「いなくなりましたですむと思ってるの!」→「だからすみませんといってます」ナイス返しwww
  10. カチカチ山の決闘:みんなで人形劇。この話を読むと紙粘土の作り方がよくわかる。最後は正ちゃんはなんつう表情をしとるんだ。
  11. むだづかいしよう:いきなり一千万円を渡された正ちゃんとQちゃんだが、貧乏が染み付いていて使い方が分からない。おまけにQちゃんは金を増やす始末。「またふえたジョー」は、当時一緒に連載されていた「おそ松くん」のハタ坊のモノマネです。
  12. 正義の味方モシモ仮面:もはや正義の味方と言う名のストーカーである。やっぱ当時の子供は忍者ごっこみたいなことが好きだったのか。最後は悪の味方オヤジ仮面の手で解決。
  13. 8ミリ超大作:F氏も大好きだった8ミリでの映画撮影。8ミリカメラもすっかり過去の遺物なので、読んでるだけでいろいろと勉強になる。しかし子供と映画撮影とはヒマな大人だな。
  14. オバQカー:正ちゃんはメカ好き少年。だが結局はQちゃんを召使いにして遊ぶ話。ダンプに紐をつないで走るのは危険すぎるだろw
  15. 決戦オバQとりで:読んだ子供たち誰もが憧れていそうな秘密基地づくりの話。材料は空き箱だけだし、敵を撃退する数々の秘密兵器もすぐに作れそうなものばかりで素晴らしい。ハカセも大活躍の傑作。
  16. ナイババと四人の盗賊:冒頭の「ネプチャ王子」の続編。Qちゃんと正ちゃんが2人でネプチャに誘われて出かける。この2人結構海外旅行してるな。ブタの催眠術がとけて(?)「おまえはブタのままでいいの」ってのがまたw
  17. テレ助くん:あーこんなやついるね、って年少の読者たちが思うのを想定してるんだろうか。確かにいくらでもいそうな奴だ。最後にQちゃんが「たしかに性質が悪いですな」とやたら大人びた評価をする。つーか、その解決法でいいのかお前たちは?
  18. 春だ!!つりに行こう!!:最初にオチを紹介してしまうという変わった展開。距離のめもりが10メートルだからと後退してボチャ、という流れが笑える。そっちよりカメラを調整しろよと。Qちゃんの雑巾しぼり姿や魚形態が可愛い。
  19. ヒマラヤの雪男:またしても海外遠征である。雪男をつかまえるためだけに大した準備もしないで出かける2人、無謀だ・・・。最後に無表情で雪男に変身するQちゃんが何とも言えず可愛い。毛を生やしただけじゃバレるだろw
  20. あこがれのラーメン:小池さんがいつの間にか結婚していたことが発覚!しかも嫁さん結構可愛い。ものずきなおよめさんだ、とのQちゃんが言うのも無理はないくらい、ラーメンへの執着心がすごい小池さん。そんならはっきりいえばいいのに、という嫁の言葉がごもっとも。
  21. ぼくのコレクション大鵬、王、植木等藤田まこと吉永小百合というラインナップが、当時の子供にとってのスターだったのね。食べ物をコレクションしようとしたQちゃんに「そんなのだめだい!」→「いけませんかね」ってどういう掛け合いだよw 話の後半は大迷惑野郎と化すQちゃんであった。
  22. ニューモードを着よう:そういえばそれは体の皮じゃなくて服だったね、ということを思い出させてくれる話。おしゃれをしようといろんな服に着替えるQちゃんの七変化が見物。目玉、ナマズ、小坊主、てるてる坊主、テント、そして・・。よっちゃんのおじさんのデザイナーも登場。どう見てもキチガイです。
  23. Qちゃんの美容教師:Qちゃんのダイエット指南。375キロデブ=百貫デブ、凝ったあだ名だ。後半は細利研究所に入ってQちゃんがダイエットに挑戦。実態はやっぱり街の変な人でした。「ボロボロになってらっしゃる」じゃねえよw
  24. いたずらチャンピオン:いたずら好きのF氏らしい話だ。いとこのサブちゃんが繰り広げるさまざまないたずら。時々どうでもいい「解説」が入っているところがイイ。
  25. Qちゃん頭の毛をよこせ:街の変な人シリーズの中でも特に際立つ、ガラクタ教という宗教団体が登場。Qちゃんの毛をオマモリにする目的がいまいち分からん。暴力団の部下のF氏、A氏、石ノ森氏が珍しくセリフ付きで活躍。
  26. 歌手になりたい:バイオリンの次は歌ですか。ジャイアンほどじゃないがQちゃんの歌も相当な破壊力があるようだ。体を張ってテレビを隠すQちゃんが面白い。
  27. オバケのおじさん:この話で初めてQちゃんファミリーの一人が登場。といってもおじさん一人で、両親や妹が出てくるのはまだ少し後ですが。おじさんはQちゃん以上に気楽でいいかげんな性格だった。
  28. あつかましいやつ:こいつは結局ホームレスってことでいいの・・?あつかましいなんてもんじゃなく、警察沙汰になりそうな押し掛け方。最後も反省もせずただ逃げて行っただけ。うーむ何だったんだ。
  29. 潮干狩り:家族で潮干狩りへ。序盤、ひとりで恥かいてブツブツ言ってるQちゃんが楽しい。いつもに増してQちゃんが無知で自分勝手だが、それもまた可愛い。結局甘栗とハマグリの違いもわからんまま終わってしまう。何しに行ったんだ。
  30. うそつきはだれだ:正ちゃんと天取君の答案がソックリで疑惑をかけられる。他人の罪をかぶろうとする正ちゃんが男らしい・・。パパが正ちゃんに平手打ちするシーンが描かれるのは極めてレア。教育はしっかりしてますなあ。
  31. ゆうれい村:山奥でおかしな村を見つけたQちゃんと正ちゃん。平家の末裔が時代が変わったことも知らずにずっと山奥に潜んでいた・・というすごい設定の話。つうかQちゃんが床屋のおっさんの名前が源二とか余計なことを教えなきゃ、こんな騒ぎにはならなかったのでは。床屋にしたらいい迷惑だ。